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2020/05/20

ランナー必見! 自分に合った正しい「感覚」を身につけるための練習法『Out&Back』

ランナー必見!

自分に合った正しい「感覚」を身につけるための練習法『Out&Back』のご紹介


フルマラソンを楽しむランナーのみなさん、こんにちは!

美走ならしのRC コーチのMIHOです。


新型コロナウィルス感染症拡大予防のため、全国的に緊急事態宣言が発令され、ランナーにとっても厳しい状況がつづいています。


今は大会中止が相次ぎ、マラソンの目標設定が難しい、モチベーションが上がらないと思っているみなさん、多くいらっしゃると思います。

どんな練習をしていこうかなぁ~、ひとりでもできる練習ってなにかなぁ〜、という方!


いまこそ、土台の土台を築いてみませんか?

「感覚重視」「数字に囚われない」「時計からの解放」を体験してみませんか?


自分で自分のペースを把握し、そのペースを守るセルフコントロール力は、トレーニングを進めていく上でとても大切なことです。もちろんマラソン大会でも。


大迫傑選手が、東京マラソン2020で男子マラソン日本新記録2時間5分29秒で走ったときも、レース中、一度集団から離れ、様子をみてから、その後適切な場所でスパートをかけ日本新記録を出しましたよね。その時の解説の増田明美さんは「彼は、死んだふりをしてたんですね。」とおっしゃっていましたが、彼のように冷静に自分を分析しながら走れる能力には、目を見張るものがあります。


彼のように、自分自身の適切なペース感覚をカラダで覚えて、トレーニングや大会で活かしてみたいですよね。


そこで、


ワールドスタンダードランニングメソッドの『アーサー・リディアード式トレーニング』から、

基本的な練習方法のひとつ、『Out&Back』(アウト&バック)を紹介します。


リディアードの本質は、「感覚重視」「数字に囚われない」「時計からの解放」なのですが、それを体験できるのがこの練習でもあります。


リディアードのランニング・トレーニングについてはこの本「リディアードのランニング・トレーニング



こちらもオススメ「リディアードのランニング・バイブル


リディアードの理論については、

治療家であり、ランナーでもあり、丁寧なランニング指導でも定評のある宮川浩太さんが、

古典に学ぶトレーニングのヒント いま改めてひも解く『リディアードのランニングバイブル』

で、わかりやすくまとめて紹介してくださっていますので、参考にしてみてください。


さてさて、本題にもどりましょう。


この『Out&Back』は、


その日の自分の "体力"・"能力"・"体調"に合わせて走ることができ、

さらには、継続した練習を正しく行っていくことで、有酸素能力がアップできるトレーニングです。


まずは、リディアードの本質の「感覚重視」「数字に囚われない」「時計からの解放」を体験してみましょう。


といっても、リディアードの本質の「感覚重視」「数字に囚われない」「時計からの解放」といわれても、

「感覚って?」「GPSウォッチは活用したーい!」

ですよね。


データ収集に便利なGPSウォッチがあるのですから、さすがに使わない手はありませんので、時計を外しましょうなんてことは言いません。

GPSウォッチをつけて走ってもらっても構いません。


ただし、


使って走ったとしても、走った後に、自分の感覚とGPSウォッチからのデータとのすり合わせで利用する程度にとどめてください。


走る時は、GPSウォッチは、スタートで開始ボタンを押す、折り返しでタイムをチェックする、ゴールで終了ボタンを押すだけにしましょう。


より自分の走りに集中するためには、走行距離や心拍を知らせるアラームを止める設定にしたほうがよいでしょう。


まずは、コースの設定です。


自分が走れそうな時間を往復コースで走ることが望ましいのですが、周回コースでも構いません。おおよそ平坦なコースが望ましいです。

スタート地点を決め、走って折り返し、スタート地点にもどってくるようなコースにするとわかりやすいです。


『Out&Back』は、30分ぐらいは走れそうであれば、15分ペースを守って走り、折り返し、来た道をそのペースをキープして走るトレーニングです。

できる限り『イーブンペース』で全行程を走れるように心がけます。


走り方は、


目一杯と感じるスピードよりゆっくり目のペースで気分良く走り始め、行きも帰りも同じペースを守って走ります。

だからといって、頑張ってはいけません。無理にペースを調整することなく、行きと帰りが同じ時間になるように走ってください。


60分走れそうだという方は、30分で折り返してください。


ペース感覚の目安は、息は切れないが、ちょっと気をぬくと遅れをとるといったペース。普段のジョグより少し速いなというペースで、ゴールしたときに、走ろうと思えばもっと長く走れると思える状態です。


そう、ここでお気づきですか?

この練習は、ペースの指定がないのです!

ですから、ご自身の感覚だけが頼りになるトレーニングなのです。


さて、走り方にもどります。


速く入りすぎて後半きつくなるのを避けるために、思っているより少し遅めに入って、後半少しだけ上がるイメージで走ってみましょう。(だからといって、気分に合わせて後半上げすぎてはいけません)


できる限り『イーブンペース』で全行程を走れるように心がけてください。


上手く走れなくて大丈夫ですよ。はじめての練習なのですから。


どうでしょう?

走るイメージが湧きましたか?


さぁ、それでは早速走ってみましょう。

といってもまずは、体操をしてウォーミングアップです。

15分から20分程度、体や筋肉があたたまり走れるぞという準備ができるように軽いジョグをします。


ウォーミングアップがすみました。

さて、いよいよスタートしましょう。GPSウォッチのスタートボタンを押したら開始です。


スタートボタンを押したら時計をみてはダメですよ。


どうですか?走り出しは、少しゆったり目に入れましたか?


普段のジョグより少し速いなというペースで、息は切れないが、ちょっと気をぬくと遅れをとるといったペースで走れていますか?


よいリズムをつかめていますか?


走れると思った時間の半分まできたら折り返しです。


前半走ってきた感覚をベースに、無理にペースを調整せずに、ちょうどよく調整されたペースを維持できていますか?


呼吸も走りも安定していますか?


さぁ、ゴールです。

ゴールの時点で、走ろうと思えばもっと長く走れると思える状態でしたか?


おっと、クーリングダウンを忘れずに。


このクーリングダウンの間に、感覚的なペース配分はどうだったか?リズムは?呼吸は?疲労度は?まずは自分のカラダとアタマでこの感覚をとらえられましたか?


クーリングダウンが終わったら、整理体操をして終了です。

お疲れ様でした。

このあと確認作業をしますよ。


すべてが終わって、シャワーを浴びて、パソコン前で、ご自身の感覚とGPSウォッチのデータをすり合わせてみましょう。


いかがでしたか?

前半と後半のペースが同じようになるように心がけ、それがうまくできましたか?


スタート地点まで戻れなかった方は、前半のペースが早すぎましたね。次は、前半をもう少し抑えめに走り出すとよいでしょう。


スタート地点をすぎてしまった方は、後半あげすぎたか、前半スローペース過ぎたかですね。


1回で、ペースもスタートゴール地点の差も少なかった方、納得いく走りができた方は、なかなかですね。


脚づくり期間に、この『Out&Back』でご自身の感覚でのペースをつかんでおくと、それを参考に走り込み期間によい練習ができるでしょう。


この感覚をベースに、長い時間走ることと、疲労回復のための短い時間を走ることを交互に行っていくことで、より効果的な走り込みができるようになります。

6月にこのようなペース感覚をつかむ練習・走りこむことをしておく、その後、土台となる練習、そして移行期にマラソンインターバルトレーニングに対する準備をしておくことで、9月からの本格的なフルマラソン練習にスムーズに入ることができると思います。


感覚とは別に、データを活用して走ってみたいという方もいらっしゃるのではないでしょうか。

心拍を基準にすると、一定のペースでは走れませんが、強度を変えることなくトレーニングすることができます。

心拍をみながら走り込みしてみたいという方は、130~140拍を目安に取り組んでみてはいかがでしょう。


話を『Out&Back』にもどします。


この『Out&Back』を、はじめてトレーニングに取り入れるという方は、まずは感覚を掴むために、3回は実施するとよいでしょう。

例えば、毎週末の日曜日に3週にわたって3回、やってみましょう。


このトレーニングは、練習の一つですから、その間の平日~土曜に2~3回はLSDやジョグなど走ってくださいね。

1回目走り、2回目に1回目のフィードバックを元に調整して走る、3回目にはなんとなくこの感覚かな?というものが会得できたらこっちのものです!


そして、その後も定期的に『Out&Back』トレーニングに組み込んでいくと、ペース感覚のほかに、体力もついてきて、同じ時間を走っても長い距離を走れるようになってくるでしょう。


外的要因などで、心拍が高い時などは、必然的にペースが落ちます。ペースがおちても適切な練習強度は保たれますので、心配せずに行なってください。


コースなどによる要因での走る感覚の調整は、緩やかな坂や多少の風や雨には、リズムを保って走れるようにしてみてください。大会本番でもこの感覚は役立つはずです。


この『Out&Back』は、走り込み期だけではなく、レースでも代用することが可能です。

例えば、フルマラソン前のハーフマラソン大会で、この『Out&Back』をテストとして取り入れ、進捗状況を把握する。なんてこともできます。そうすると、追い込み過ぎずになおかつ、ご自身の現段階の状況が把握できます。

そこで得られた感覚やデータなどを調整期に活かしていけるでしょう。


色々と使える『Out&Back』感覚重視のペースラン、やってみたくなりませんか?

今のうちにこのペース感覚をつかんでおきましょう。


今の雑誌の載っているトレーニングメニューなどは、高い知識や経験に基づいた練習で、とても効率よくまた科学的にも効果の高いメニューが多く紹介されています。


それらを自分にあったものにするために、また、上手にこなしていくためににも、今できる土台づくりが大切です。


この『Out&Back』のペースを参考に、走り込み期に、長い時間走ることと、疲労回復のための短い時間を走ることを交互に行っていくことで、より効果的な走り込みができるようになります。

またメニューはこれだけでなく、LSDなど長く体を動かし続けるランも組み合わせるとよいでしょう。


この土台づくりさえして、スムーズに9月からのマラソン練習に入れたら、どんなメニューでもこなせる身体になっていることでしょう。


長い時間からだを動かし続けることになれていて、ペース感覚をつかんでさえすれば、どこのランニングイベントレッスンにいっても、大会に出場しても、まわりの速いランナーに惑わされず、自分のペースで走り切ることができるはずです。


ただ気をつけなくてはいけないのは、


この「感覚重視」というのは、『ご自身のカラダにとっての正しい「感覚」』ということです。


自分のやってみたい!とか、やれる!といった根拠のない感覚ではないということを覚えておく必要があります。


「感覚重視」というのは、『ご自身のカラダにとっての正しい「感覚」』


そのときの、体力・能力・体調によって自然に自分に合った強度で走れる『Out&Back』

正しい感覚で、無理せず、健康的に楽しく走って、さらに着実に強くなっていけたらいいですよね。


美走RCでは、秋冬のマラソン大会にむけて、6月から土台の土台づくりがはじまります。まずは、この『アウト&バック』をしてペース感覚を養ってから、走り込み期に入ります。

ペース感覚バッチリ!という方も、今一度自分の現在の体力にあったペースを再確認してみましょう。


2019/11/17

トレーニング:[マラソントレーニングや長時間運動時のエネルギー源の変化について]


□2019年11月:トレーニングコラム:
[マラソントレーニングや長時間運動時のエネルギー源の変化について]

メンバーから、「ファットアダプテーションを実践しています」というメールをいただき、調べてみました。メンバーとそれについて意見交換をしていくうちに、運動時のエネルギー源の変化についてまてとめてみようと思い立ちました。

マラソンなど走る中で、カラダの中のエネルギー源がどのように変化していくか、そして、長時間の運動に効果があるといわれる、食事法や、カーボローディング、ファットローディングについてもまとめてみました。
さて、長時間運動するということは、カラダの中にある様々なエネルギーを使う事になります。食事で摂ったエネルギーはもちろん、身体に蓄えられたエネルギーの糖や脂肪、タンパク質も使われ、運動を継続することができます。
運動前に普段どおりの食事を摂るとします。
食事や補給などで炭水化物を摂取すると、血糖値があがりインスリンが分泌されます。インスリンは、まず筋肉に栄養を蓄えるように働きます。ですから、運動エネルギーとして炭水化物から得た糖をすぐに利用しようとしても上手く使えず、パフォーマンスに影響します。
運動前の食事は、2~4時間前までに済ませておく、飲み物や補食の摂取は、運動前30~60分前までに、といわれていますが、ただ単に胃の消化吸収ということだけでなく、血糖値が落ち着きインスリンがエネルギー消費の邪魔をしないようにするためのものでもあります。
このインスリンのコントロールですが、定期的に運動をすることで、上昇したインスリンをすみやかに低下させる能力が高まります。糖尿病の運動療法がこれになります。
なので、長期マラソントレーニングをしている人は、この能力も高くなっている可能性があります。(体質によるので、一概にいえませんが)
マラソンなどの中程度強度の長時間運動を開始するとまずは、筋肉や肝臓に蓄えられたグリコーゲン、食事などで摂取した糖をエネルギーとして消費します。血中に存在する遊離脂肪酸も使用しますが、それらが消費されると、脂肪が主なエネルギーとして使われようになります。
その脂肪燃焼が開始されるのは、運動開始から20分~30分後。
トレーニングによっては、この脂肪代謝に切り替わる時間を少し早くすることはできます。

日本の実業団などのトップ選手は、朝食前の朝練習に水だけを摂って走りに行くというのは、この脂肪代謝を早めることを目的にしています。
走るエネルギー源として使いたい脂肪燃焼までに時間がかかるのであれば、糖をたくさん蓄えて走ろうというのがカーボローディングです。
フルマラソンを走ると、2000キロカロリーから3000キロカロリー消費すると言われています。(天候や走るスピードなどの影響によりもっと消費することもあります。)
よく知っている方もいらっしゃると思いますが、マラソン前の食事は、「カーボローディング」といわれています。これは、エネルギーの貯蔵のピークを競技開始合わせるための食事法で、できるだけカラダの中(筋肉や肝臓など)にグリコーゲンを蓄えておいて、エネルギー切れにならないようにするのが目的です。
大会一週間前から炭水化物を抜き、3日前の夜から炭水化物を多く摂るという食事法です。
このフルマラソンに効果があるといわれるカーボローディングですが、最近では、数日前から普通の食事の中で、炭水化物を少し増やす程度でも効果があると言われています。

糖をたくさん蓄えて走ったらよいとはいえ、レースで糖エネルギーを使い果たしたら、脂肪代謝が大事になってきます。

脂肪代謝を上手く使うということでは、マラソンのさらに長い距離・長い時間を走るウルトラマラソンランナーやトレイルランナーなどの間で、ファットアダプテーションという食事法が、ここ最近話題になっています。

トップトレイルランナーで体脂肪5~7%という方もいます。そうなると、体内に3~4kgの体脂肪があり、脂肪1kg燃焼カロリー7000キロカロリーですから、カラダに2万~3万カロリーの蓄えがあると考えると、長時間運動に最適なエネルギー源の脂肪、この脂肪を使わない手はありません。

その体脂肪を使えるようにシフトさせるのが、ファットアダプテーション。

高脂肪、低炭水化物な食事で、血糖値の乱降下を抑え、脂肪を燃焼しやすい体にしていく、疲労回復を早める食事法として注目されています。
脂肪>タンパク質>野菜>炭水化物という割合で食事を組み合わせます。

ファット=脂肪・アダプテーション=適応
というぐらいですから、この食事法で脂質をエネルギー源として、活動できるようにカラダを慣らす、そして普段の食事から油脂の摂取に慣れさせるという目的もあるのではないかと考えます。
そして、ファットアダプテーションに慣れた体にした上で、大会に合わせて脂肪を蓄える食事法、ファットローディングがあります。
高脂肪、低炭水化物な食事を摂取してレースに臨み、後半のエネルギー枯渇などを防止するのが目的で、これはレース開始から遊離脂肪酸を上手く使い、炭水化物代謝を温存しておき、パフォーマンス低下を防ぐというもの。
普段はファットアダプテーションの食事で脂肪代謝に適応していくカラダをつくり、大会3日前からファットローディングをして、レースに臨むという方法です。
このファットローディングは、レース3日前から、食事をいつもより高脂肪・高タンパクな食事、サラダのドレッシングやヨーグルトに油を足す(食用油、コーヒーフレッシュ、生クリームなど)などして、脂質を摂取し、大会に向けて、血糖値の上昇降下をおさえつつ、走り始めから脂肪をエネルギーとして使えるようにする方法です。
しかし、ファットアダプテーションの食事方法で、極端な食事制限が取り上げられている例が多く見受けられます。注意が必要です。

今回、トレイルランをしている方々に直接アドバイスをいただきました!!

ファットアダプテーションを活用して、トレイルランやUTMF(ウルトラトランスマウントフジ)を完走しているランナーから、その効果を聞いたところ、
利点:エネルギー補給の間隔が明らかに広がって、食料などの荷物量が減る
欠点:パワー不足により高出力を出せなくなったり、体調が悪くなるケースもある

『美味しいものを好きなだけ食べつつ、能力向上しましょう』〈ウルトラ・トレイルランナー SAITO さん〉

また、日本国内のトレイルランはもちろん、トレイルランニング世界選手権に日本代表で走るプロトレイルランナーは、ファットアダプテーションを実施していないということでした。

『しっかり食べて多くの栄養を摂取し、走る距離で調整することが最高のトレーニングであり、調整方法です。』〈プロトレイルランナー 荒木宏太 さん〉

日本山岳耐久レース ハセツネカップ 女子優勝者ランナーもファットアダプテーションは実施していないということです。 内臓をやられやすいため、内臓をキレイな状態に整えることを気をつけているそう。2週間くらい前から消化が悪いような物は避けたり、食べ過ぎ飲み過ぎしないようにしたり。当たり前の事を当たり前にすることが大切だと言います。
『レース前の食事ばかりに気を取られては、大会でよいパフォーマンスを発揮する事はできません。』 ハセツネ女子優勝者 北島良子 さん
食事制限などは、体質などにより、合う合わないはあると思いますので、無理なく、普段の食事はバランスよく、食べたいものを食べて、楽しくランニングが一番だと思います。
他にも、トレイルランナーのこんな記事をみつけたので、ご参考までに。
https://www.facebook.com/trailrunning.jp/posts/2137491992985998/

ファットアダプテーションについて色々調べていくうちに、コーチは現役のころから、炭水化物を少なめに、タンパク質の摂取が不足しないように考えて食事していました。これはファットアダプテーションだったのではないかと思えてきました。
そして、わたしは、極端なカーボローディングは合わないのです。
大会数日前からまたは前日に、少し炭水化物を増やす程度のカーボローディングで、5時間とか6時間とか走れます。

そんなこともあって、美走メンバーにも、カーボローディングに関してもゆるく指導していますよね。
みなさんには、体調を崩すことなく、元気に大会のスタートラインに立って、エイドも楽しみながら、栄養補給しながら走ればよいと思っているからです。
でも、みなさんの中で、試してみたい事や方法があれば、無理のない範囲で挑戦して良いとも思っています。(あくまでも、練習でですよ。大事な大会前ではなくて。)

先に書いた、トップ選手の朝練習の例もそうですが、長時間のランの時に、あえてエナジージェルなどはとらずに、水分だけ摂取して、脂肪をエネルギーとして使える体にしておくことも、ファットアダプテーションのひとつなのではないかと思ってしまいます。
みなさんは、普段のランでこの脂肪燃焼ランを実施してみてはいかがでしょうか。2時間以上走るランや、距離走やLSDなどで試してみて、カラダの変化を体感してみてください。
何度か試していくうちに、脂肪代謝に切り替わったときが分かるようになりますよ。
リディアードのトレーニングでも、有酸素ロングランの時は、『走りながらエナジー補給を続ける間違いを犯さないでください。ロング・ランは、身体に保存されたエナジーを使いこなすことを学ばせる絶好の機会なのです。必要であれば、給水による水分補給は怠らないようにしましょう。』と提示しています。
http://www.lydiard-running.com/TrainLydiard

練習で実施する場合は、2~4時間前までに食事を済ませておく、飲食や軽食摂取は、運動前30~60分前までにし、その後スタート前までの水分補給は「水」。朝練習で実施してみてもよいですが、その場合は、LSDの低強度の練習や短めのジョグなど短時間の練習時にしてください。

練習をスタートしてからの補給は、糖質の入っていない水や麦茶など。夏、その他の季節でも暑い日、足がつりやすいなどありましたら、スポーツドリンクや塩分タブレットを使用して構いません。(糖が入っていますが、倒れたりしたら大変ですから、そのあたりは安全の範囲内で実施しましょう)

万が一、エネルギー切れになってしまったときの為に補給できる、エナジージェルも持っていったほうがよいでしょう。

走っている時のカラダの変化を知っておく事で、大会当日どの辺りでエネルギーを補給したらよいか目安になると思います。ご自身にあった無理のない方法で、ゴールをめざしていきましょう。
こんな記事もみつけたので、ご参考までに。

ファットアダプテーション
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20190721-00010002-womensh-life

GI カロリーコントロール
https://club.panasonic.jp/diet/calorie_control/gi/index.html

ロカボ
https://locabo.net/about/

あと、おまけ
https://wired.jp/2019/03/21/huel-soylent-meal-replacement-drinks/
結局、加工食品は補助的に利用して、栄養は本物の食品からとるのが良い。

みなさんのマラソントレーニングの一助になれば。

美走ならしのRC 市川美歩
2019年11月

美走ならしのRC
ホームページ
https://sites.google.com/view/misourc/top

2019/08/24

トレーニング:[ハンガーノックについて]

~マイルハイ:標高1600mのColoradoから~

【ハンガーノック:極度の低血糖】

ハンガーノックという言葉をしっていますか?
ハンガーノックとは、長時間に渡るスポーツ活動中に極度の低血糖状態に陥る状態をさします。
日常生活ではおこりにくいとされていますが、健康な人でも起こります。つい先日、私は日常生活中にこのハンガーノックに陥りました。

その日はいつも通り、起床、お弁当づくり、朝食づくり、朝の支度などなどで追われながら、ささっと朝食。娘をサマーキャンプへ。
日中も家事やラン関係の仕事をすすめながら過ごし、この日はランができませんでした。

午後4時、お迎えの時間。娘をピックアップし、少し休憩しようと、図書館休憩室にある自動販売機で"ドクターペッパー"を娘と二人で半分ずつ。この時、ドクターペッパーの成分表示をみながら飲みました。

[ドクターペッパー]
ペットボトル20オンス:約590ミリリットル
カロリー:260キロカロリー
砂糖:69グラム
その他

カロリーと砂糖量について娘と、
「カロリーが260キロカロリー、砂糖が69グラムで、いつも日本で紅茶を飲むときに入れるスティックシュガーが3gだから、それが23本入っていて、二人で半分だから、ひとり11本半のスティックシュガーを摂っているのと一緒だね!」
などと、驚きながら。

その後、芝生の広場でフリスビーをしたいという娘につきあい、フリスビーで芝生を満喫していたのですが、途中からものすごい空腹感に襲われ、お腹がなります。
帰っておやつにしようと提案するも、もっとフリスビーしたいという娘につきあっていくうちに、限界に。

急に手足のしびれ、カラダに力が入らない、冷や汗が。。。すぐにハンガーノックだと気付きました。何かお腹に入れたいと!と思ったのですが、こちらでは、日本のように自動販売機がそこかしこにある訳ではありません。商品や現金が入った自動販売機が路上にあったら、すぐに販売機ごと盗難にあうからです。こちらの自動販売機は、たいてい建物内にあります。

近くのスーパーに急ぎましたが、徒歩10分程度かかる距離、スーパーに到着しても商品を購入するにも多少時間がかかることを考慮しても、急がなくては。
でも、カラダはしびれていつものように急げませんし、一緒にいた娘がキックスクーターに乗っていたので、借りましたが、力が入らず進めず。とにかくなんとか急ぎ足で。

スーパーについても、すぐに商品が決められず、買い物中に他に人に話しかけられたのですが、いつも以上に何をいっているか分からず反応できず(普段もわからないことが多い英語ですが笑)判断力の低下。
なんとか、お腹を満たせるものをとマフィンと紅茶を購入し、急いで食べました。
お腹が満たされるまで少し時間がかかりましたが、なんとか動けるまでに。

その後、帰宅したのですが、本調子にはなれず、夕食後は早めに就寝しました。

なぜ、普段の生活でこのようなことがおこったのか考えてみると、
高地でエネルギーを普段より消費するのに、朝食と昼食からキチンと栄養がとれていなかった。そこに糖分の高い飲み物がカラダに入り、急に血糖値があがり高血糖に。その後、血糖値を下げようとインスリン分泌量が急激にあがり、一気に低血糖になり、血糖コントロールが上手くいかなくなったことが原因だと思います。

水分補給は常に注意を払ってこまめに給水してたのですが、同時にエネルギーになる栄養もこまめにとっていかないといけないなと痛感。

普段でもそうなのですから、マラソンやトレイルランなど長時間動く際には、普段の生活から適切な食事・栄養を摂取し、適切な栄養補給が大事になります。いまの時期、夏場のLSDに取り組んだり、トレイルランなどに挑戦する方もいらっしゃると思いますが、山道を走るトレイルランは、カラダも頭も使います。いつも以上に体力とエネルギーを消耗することを考慮して、正しい水分補給・栄養補給で、楽しいランを実施してください。

2019年夏 アメリカ コロラドにて
美走ならしのRC


2019/08/22

トレーニング:[夏のトレーニングと水分補給]

~マイルハイ:標高1600mのColoradoから~
こんにちは、今回は、夏のトレーニングと水分補給についてお話したいと思います。

【夏のトレーニング】
夏本番!
秋から冬にかけてのマラソン大会に参加を考えている方は、心筋の強化、足づくりはこの時期最適です。
蒸し暑いこの時期のトレーニングは、心肺機能を強化するのではなく、心筋を強くするために時間を割いてください。

心筋は、心臓まわりにあるの筋肉のことですが、ゆっくり長い時間かけて走ることで強化されます。
一回に押し出す血流を多くするためには、心筋を強化する必要があります。
もちろん、同時に足づくりにもなります。
ゆっくりペースでも暑さで心拍が上がるこの時期、下手に距離やペースにこだわり、疲労を溜め込むよりも、ゆっくりペースで土台をつくり、秋からの心肺機能を高める練習に備えるのが大切です。

また、インターバルなど実施したい方は、決して追い込むような練習はせず、いつものペースより遅くして実施してください。それでも効果は充分にあります。坂などを使うと、ペースにこだわらずにできるので、上手に組み合わせるのもよいでしょう。脚力強化にもなります。

夏場の練習の意味をよく考え理解し、暑さと上手くつきあいながら土台づくりの意識でランを進めていきましょう。

【夏の水分補給】
猛暑の夏。テレビやラジオなどでも「こまめな水分補給を」とよく耳にしますが、みなさんは、適切な水分補給をされていますか?
走る方は、汗を大量にかきますので、体の外にでた水分を補うために水分補給をしますが、飲み過ぎにも注意です。

急激に大量の水分を補給すると、血液が薄まり体の中の水分バランスがくずれ、低ナトリウム血症になる場合があります。水分補給時は電解質入りのドリンクや塩タブレット、塩あめ、梅干しなどを上手く利用しましょう。スポーツドリンクも多く摂りすぎると糖分も多くとることになりますので、そのあたりも気をつけなくてはいけません。スポーツドリンクのタイプによっては、電解質入りではないものもありますので、購入の際見比べて、自分の運動や生活に合ったものを選びましょう。
また、塩分を多く摂りすぎると喉が渇きさらに水分を補給したくなりますので、注意が必要です。

自分にとってどの程度の補給が必要かは、運動中、普段の生活での環境などでも変わります。
エアコンのきいた室内であまり汗をかいていない場合などは、ゆるやかな水分補給塩分補給につとめてください。
1時間にコップ半分から一杯程度をめやすにしましょう。
私は普段、水を補給するときは、5口から10口を目安に飲んでいます。
子どもには、5ごっくん~10ごっくんするようにと指導しています。

以前、あるランナーさんから相談を受けたことがあります。

「毎日、トイレなど行く回数が多いですし、走っているので代謝がよいと思っていて、水分補給をキチンとしているのに、どうも調子がでないんですよね。脚もよく攣りますし、夜もなんどもトイレに目が覚めます。」

それを聞いて私は、おやっ?と思いました。

「水分補給には何を飲んでいるのですか?」

「普段、コーヒーですね。」というので、
「コーヒーの他に水分、水は飲んでいますか?」と聞くと

「あ、水は飲んでいませんね。」という答え。

「コーヒーでは水分補給になりませんから、水をとってください。」とアドバイスしたところ、
数日後には、「体調もよくなってきて、夜のトイレがなくなりました。」

という報告がありました。

コーヒーや紅茶やお茶はカフェインが入っていて利尿作用があり、水分補給になりません。

そのあたりも考慮して、上手に水分補給をしていきましょう。

2019年夏 アメリカ コロラドにて

美走ならしのRC